永田家では、犬を飼っています。
イタリアングレーハウンドという犬種のカーラちゃんです。
まだ生まれて6か月の子犬です。
毎朝、だいたい6:00頃に目が覚めるようで、自分が目が覚めたら、僕にとびかかり、起こしに来ます。
そこから、30分ほどお散歩にいくというのが日課になってきました。
最初は怖かったお散歩も、いまでは楽しみになっているようで、ルンルンで歩いています。
うちにいる2ヵ月の赤ちゃんや、カーラの散歩を楽しんでる姿を見て、気持ちがキューっとなり、嬉しいというか、癒されるというか、幸せな気持ちになることが多々あります。
いわゆる、“愛”というものなんでしょうか…(笑)
愛、というか、親しい人や愛しい人とそばにいたり、触れたりすることで、喜びや安心、幸せを感じるのはオキシトシンというホルモンの一種の働きによるものと言われています。
オキシトシンは主に赤ちゃんを出産するときに分泌されるものですが、母親にとっては授乳中や赤ちゃんと触れ合う時に、逆に赤ちゃんにとってはおっぱいを飲んでたりお母さんと触れ合う時にも分泌されています。
もちろん、男性も、誰かと触れ合う時に分泌されることが多くあります。
オキシトシンは、痛みを和らげたり、安心を感じさせてくれたり、気持ちを安らかにしてくれる働きがあります。
更には、オキシトシンがトリガーとなり、他の様々なホルモンの分泌を促す作用もあります。
人間が幸せや喜びを感じるのは、生理的欲求と報酬系統の働きとオキシトシンの働きの3つとも言われています。
それほど、オキシトシンが働いているときの心の安らぎはすごいんですね。
上にも書いたように、オキシトシンは肌と肌の触れ合いなどで分泌されやすいのに加え、お世話をしたり、されたりすることで、安心感を学習し、オキシトシン分泌につながってくることもあるそうです。
ブログなので、あまり詳しく書くと、大変なので、割愛しますが、
安心できる人物からお世話をしてもらう、大切な人をお世話するこの作用で、オキシトシン分泌による喜びや安心や幸せを学習していくわけです。
そして、この学習をもとに互いに喜びや安心や幸せを相互作用させる関係性が愛着関係とでもいうのでしょうか。
幼少期にこの愛着関係によるオキシトシン分泌が充分になされていると、オキシトシン分泌が活性化し、人に対する安心感や好奇心、共感などが育ちます。
それにより、人と関わることや、誰かを世話にしたり、されたりすることに喜びや幸せを感じやすくなります。
オキシトシンの大事なのは、分泌量だけではないということです。
ホルモンにはホルモン受容体というものがなければ作用しません。
オキシトシンにもオキシトシンの受容体が必要です。
つまり、オキシトシン専用のグローブが体にたくさん存在しておかなければなりません。
オキシトシン分泌のきっかけになる刺激を多く与えて、オキシトシンが大量に分泌されても、それをキャッチするグローブが少なければ、作用しないということです。
このグローブとなる受容体もまた、子どもの頃からの人との関りや学習から育っていきます。
心が安らぐ瞬間、愛を感じる瞬間などがあっても、それをキャッチするグローブが育っていなければ、そこから喜びや幸せを感じ取ることが難しくなるのかもしれません。
もしかすると、グローブがあっても、何らかの心理的要因で正常に機能していない、なんてこともあるのかもしれません。
僕は、カーラとの日々で、たくさん世話をして、触れ合う中で、いまになってグローブを育てられてるのかもしれません。
「ふふっ」と笑うことが多くなりました。
僕は「日々の小さなことから幸せを見つける」みたいな考え方はしないタイプです。
幸せは見つけようとして見つけるものではないと思っています。
ただ、日々の小さなことからも幸せを感じられるような心の豊かさは必要なのかもしれません。
それはこの幸せのグローブを育てていくことがヒントになるかもしれません。
僕が講演会でも、うちの放デイを見に来られる保護者の方にも
「児童相談所で多くの子どもたちに出会ってわかったのは、子どもに最も必要なのは学力でも、運動神経でも、コミュニケーションでもなく、どんな自分であっても受け入れられた経験だと思う」
ということをよくお話しています。
人に受け入れられ、安心を感じることで、幸せのグローブをたくさん持ってもらい、子どもたちにはこれからの人生、いろんな幸せを感じながら生きていってほしいです。
【更新者:永田】