いまの子育て世代や教育者などは非常に難しい状況にあると思います。

それは、社会の変化を見逃さないようにしなければならないからです。

よく言われることですが、

高度経済成長期。日本全体の雰囲気が「経済的に成長しよう」と一致団結していた時代。

この時代は、勉強をしていい学校に行けばいい組織(会社)に入ることができました。

終身雇用と年功序列で守られた日本の会社に入れば、安定した生活を送ることができました。

つまり、勉強をして、いい学校に入ることが、安定安全な人生を送ることに直結したのです。

また、良くも悪くも、父親は稼いで家族を養うという風潮もあり、勉強して、いい会社につくのは社会的にも良しとされたわかりやすいベクトルがありました。

いい会社に入り、家や車を買い、いい家電を買い、家族と暮らす。

というわかりやすい共通した目標があったため、目指すものもわかりやすかったのです。

しかし、現在、このような考えは前時代的となりました。

芸能人などもこのような発言をしたら炎上するように、多様な価値観が進んでいます。

もちろん、こうあるべき論はなくなり、自由な人生選択ができるようになるべきですが、多様化し、自由すぎる選択肢は、人を裕福にするだけではありません。

ひとそれぞれの時代に入ったことで、好きに人生選択ができるようになりましたが、目指すべきものを見失い、大きな不安も背負うこととなりました。

また、勉強して、いい学校に入れば、いい仕事に就けるというわけではありません。

大学入学が珍しいことではなくなってきたため、社会構造的に、前時代では高卒の働き手が担っていた仕事を大卒がしなければならなくなり、いい学校に入ればいい会社にというのも妄想と化しています。

アーティストやアスリート、Youtuberなどが活躍する時代でもあり、

いよいよ勉強や学校の意味というものが希薄化してきています。

自分たちで意味をつくる時代になってきているのでしょう。

自分の人生に何らかの目標があれば、それに勉強をする目的をリンクすることは難しくないかもしれません。

しかし、目標も持ちづらい。

自信がないからです。

先ほども言ったように、前代では目標はある程度、みんな一定でした。

だから、「それでいい」と思えました。

でも現代は違います。

エンターテインメントひとつとっても、

昔はある程度みんなが見ているテレビ、歌手、俳優、アイドルは決まっており、それさえ知っていれば、グループでやっていけました。

しかし、いまはゲームも、スイッチ、プレステ、スマホと多様化し、

テレビだけでなく、Youtube、Amazonプライムなどの動画配信サイトなど、

なにが好きかバラバラになっており、

逆を言えば、なにを好きでいていいのかも不安です。

学校にも、自分が好きなものをわかってくれる人がいないかもしれません。

人に合わせたり、自分の好きを隠さなければならない時代になっています。

そんななか、より選択肢の多い生き方の目標に「これでいい」と自信を持つのは難しいでしょう。

また、目標を立てる際に、現代は、こどもの頃からどのような経験に触れてきたかがより重要となってきています。

こどもの頃に様々な経験に触れ、多様な価値観に触れなければ、変化の激しい現代社会で目標をつくるのは難しくなるからです。

時代に取り残されていきます。

新しいことに興味を持たなければ、これからの時代は生き残れません。

家庭の文化として、勉強をすることや新しいことを取り入れることに積極的でなければ、こどもたちも積極的にはなりません。

この時代では、新しいことを取り入れ、自分の決断に自信をもつ経験を積み貸さなければ人生の目標をつくることは難しく、

目標がなければ、勉強も、もはや苦痛の作業と化すのです。

時代の変化の波に乗りきれなければ、こどもたちが大人になったときに、役立つものを与えることが難しいと思います。

僕は日ごろから、次の時代には何を求められるかを学び、考えています。

僕はいま、勉強よりも経験だと思っています。

特にこどものうちは。

あとは、勉強よりも、勉強をする価値を先に知ること。

そして、勉強が楽しいと思えること。

いまはそれが大事だと思っています。

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